RAA系に対する薬剤による各値の変化

レニン阻害薬

レニンの活性自体を阻害する。よって、RAA系のその後の動き全てに影響が出る。

血漿レニン活性

レニン阻害薬はレニンの活性を阻害するので低下する

レニン濃度

ネガティブ・フィードバックが効かなくなるので、分泌量は増加する

アンジオテンシンⅡ濃度

減少する

アルドステロン濃度

減少する

ブラジキニン

ACEは阻害されていないのでブラジキニンの量は変化しない

アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACEI)

アンジオテンシンⅠからⅡに変換する酵素を阻害する。

血漿レニン活性

ネガティブフィードバックループが効かなくなるので、活性は上昇する。

レニン濃度

ネガティブ・フィードバックが効かなくなるので、分泌量は増加する

アンジオテンシンⅡ濃度

減少する

アルドステロン濃度

減少する

ブラジキニン

ACEはブラジキニンの分解酵素でもある。よって、これが阻害されることでブラジキニンの量は増加する。

アンジオテンシンⅡ受容体遮断薬

アンジオテンシンⅡの受容体であるAT₁受容体を遮断する。これにより、アンジオテンシンⅡは濃度が増えるだけで活性能力を失う。つまり機能が抑制される。

血漿レニン活性

アンジオテンシンⅡは受容体に結合しないとフィードバック機能を発揮できない。よって、活性は上昇する。

レニン濃度

ネガティブ・フィードバックが効かなくなるので、分泌量は増加する

アンジオテンシンⅡ濃度

フィードバック機能が効かないので、上昇する。

アルドステロン濃度

減少する

ブラジキニン

ACEは阻害されていないのでブラジキニンの量は変化しない