塩分のとりすぎで上がった浸透圧を体液量増加で一旦もとに戻し、そのあと増加した体液量を排泄するという機構。
バソプレシンの働き
トリガー
脱水や塩分のとりすぎ→血中[Na+]↑・血漿浸透圧↑
目的
血漿浸透圧上昇を下げる。
上がったままだと血中[Na+]が高くなり危険。
検知する装置
視床下部の浸透圧受容器
効果
- 視床下部が浸透圧上昇を感知
- 下垂体後葉からバソプレシンが放出される
- 集合管の主細胞水チャネルを増やして透過性を亢進する。
- 尿がより濃縮される。(抗利尿作用)
- 一旦、細胞外液量が増加する。
※バソプレシンの分泌不足で中枢性尿崩症、受容体の異常で末梢性尿崩症
心房性Na利尿ペプチドの働き
トリガー
細胞外液量の上昇
目的
上昇した細胞外液量を戻す
検知する装置
右心房壁の伸展
効果
- 体液量増加
- 循環血液量増加
- 右心房壁が伸展
- 心臓から心房性Na利尿ペプチドが放出により以下の効果
①:平滑筋弛緩→腎血流量↑→輸入細動脈の弛緩→GFR↑→尿量↑
②:Na⁺の再吸収阻害→尿へ
③:視床下部のADH(バソプレシン)分泌抑制