代謝性アシドーシス・呼吸性アルカローシス

Henderson–Hasselbalch equationにより、

pH=pK+log([A]/[HA])

また、体内ではAはHCO₃^–、HAは血中H₂CO₃の濃度、ようするに炭酸の溶解度×血中CO₂濃度で表せる。

よって上の式はこのように書き換えられる。

pH=pK+log([HCO₃-]/0.03×P_CO2)

この式はめちゃくちゃ大事！！！

代謝性アシドーシスから呼吸性代償の過呼吸が起きる流れ

以下、代謝性アシドーシスから呼吸性代償の過呼吸が起きる機序を説明する。

1. 代謝性アシドーシスでは体内に不揮発性のH⁺が多くなる。
2. そして細胞内外の緩衝効果が起こる。
3. 細胞外ではHCO₃⁻によって緩衝されるので、細胞外[HCO₃⁻]の低下が起こる。
4. これにより、Hendersonの式からpHが低下する。
5. よって、ホメオスタシスを維持するために（pHを一定に保つために）P_CO2を下げる向きに呼吸性代償が動く。
6. 過呼吸を行う。

呼吸性アルカローシスと腎性代償

Hendersonの式を見ながら考える。

1. 過呼吸になると血中CO₂濃度が減少する。
2. これとHendersonの式をみると、pHが増加、つまりアルカローシスになることがわかる。
3. pHを一定に保つために、HCO₃⁻を減らそうとする。
4. 腎臓においてHCO₃⁻の再吸収を抑制する。