【検査の指標】感度・特異度・適中度・ROC曲線

感度・特異度・陽性反応適中度

感度とは、疾病に罹患している患者を正しく陽性と判定する割合のこと。

つまり、上の図ではa/a+c。

特異度とは疾病に罹患していないものを正しく陰性と判定する割合のこと。

つまり、上の図ではb/b+d。

陽性反応適中度とは、陽性と判定した者のうち、本当に陽性だった(真陽性)割合のこと。

つまり、上の図ではa/a+b。

ROC曲線

まず、検査対象となる集団は以下のような頻度で表れているとする。

検査値が高値であればあるほど、疾病に罹っているものが多い。

さて、任意の場所にカットオフ値(陰性と陽性の境界)を設定すると、各指標は以下のようになる。

さて、今度はこのカットオフ値を小さい方から大きい方までどんどん変化させてみる。

そして、縦軸を感度,横軸を偽陽性率(1-特異度)としてプロットしてみる。

すると、以下のようになる。

①では全員を陽性としているので、偽陽性率と感度は共に1になる。

また、⑤では全員を陰性としているので,偽陽性率と感度は共に0となる。

カットオフ値を変化させていくと、右のような曲線が得られる。

これをROC曲線という。

さらに、この曲線より下の部分の面積をAUCといい、これが1に近いほど妥当性の高い検査と言える。

分布のパターンとROC曲線は↓