細胞間の接着

細胞があるだけでは組織は成り立たない。細胞と細胞をつなぐ機構が必要である。

細胞と細胞の間には4種類の接着様式がある。

密着結合(tight junction)

特徴

上皮細胞をつなぐ距離ゼロの密接な結合。

接着分子はclaudinである。

役割

  • 細胞間質の水分を保持する。水溶性物質の傍細胞横断経路を作る。
  • 上皮細胞細胞膜の頂端側apical基底側面basolateralを区分する。

疾患

これがないと間質に水分を保てなくて死ぬ。

接着結合(adherence junction)

特徴

接着分子はcadherin

細胞内のアクチンフィラメントと間接的に結合。

デスモゾーム(desmosome)

特徴

接着分子はデスモコリンデスモグレイン。

細胞内の中間径フィラメントと連携

役割

機械的強度を与える。

疾患

デスモグレインに対する自己抗体、抗デスモグレイン産生自己免疫疾患である、尋常性天疱瘡

ギャップ結合

特徴

コネクソンが担う細胞間結合。

隣接細胞の細胞質から細胞質へと直接移動することが可能。

役割

受容体を介さない情報伝達なので早い。

心筋組織などにおける興奮伝播。